11月 2011 | 不問日報-号外

2011年11月15日火曜日

質問が人を動かす(アクションラーニングメモ)


先月から「アクションラーニング」なる手法のコーチ養成講座を受けています。

「質問会議」なるものをやっており、問題を提示する人に対して、参加メンバーで質問をしまくって課題解決を図る、というイメージです。意見は歓迎されず、ひたすら質問に重きをおくという特徴的なスタイル。自己主張大好きっ子は、きっと悶絶します。

このアクションラーニングという手法からは、

「質問が人を動かす」

ということを感じます。


このコーチ養成講座の課題で『実践 アクションラーニング入門』という本を読んでいたのですが、この内容とD・カーネギーの『人を動かす』が不意にクロスしました。具体的には、以下。

「質問は、尋ねられた当人を自分は重要視されているという気にさせる。」

「人間の持つもっとも根強い衝動は、重要人物たらんとする欲求である。」


上段が『実践 アクションラーニング入門』から、下段が『人を動かす』からの引用です。下段の要旨としては、 自己の重要感を満たしてあげることが、人を動かす唯一の方法だ、とつながっていきます。

上記2つの意味を単純につなげてしまえば、「質問が人を動かす」と言えるなと思ったのです。勉強不足ですが、コーチングの世界では一般的なことなのかもしれません。


ただ、質問は、人に対してそんなに重要感を与えるだろうか?
…とちょっと疑問には思いました。

冷静に考えてみると、自分という人間に興味を持たれなければ、通常質問はされません。人からいろいろと質問をされれば、「あ、この人は自分に興味を持ってくれているんだな。」と感じるのが自然なことと思います。

それが、このアクションラーニング(質問会議)では、複数のメンバーから集中的に質問されるため、自己の重要感をこれでもかと満たされる場なのではないでしょうか。自信を失っている人に、勇気を与える場にもなるかもしれません。


「質問」の二文字には、いろいろな効用があるとされていますが、質問の良いところは、質問されると自分で考えて、発言なり、アウトプットすることです。

「◯◯しなさい」と闇雲に言われるよりも、「どうしたら◯◯ができると思うか?」と質問され、自分で考えた方が、その後の行動が変わってくるのは明白です。
前者は強制力があれば機能しますが、限度があります。後者は質問された本人自身が、自分の中で考えを巡らせた上で行動するため、”腹落ち感”のようなものがベースにできます。

「質問」について掘り下げるとまた長くなってしまいますが、人に動いてもらう必要のある立場の方は、この「質問が人を動かす」を意識してみると何か変わるかもしれません。

私もかつてWeb制作のディレクターやチームリーダーを務めていたとき、このあたりの学習がもっと深くできていれば、今頃また何か変わっていたのかもな、と思う次第です。

※ 

文中で触れた『実践 アクションラーニング入門』はなかなかとっつきにくい内容なので、「アクションラーニング」って何?「質問会議」って何?という方は以下の本がおすすめです。



D・カーネギーの以下は、教養として読んでおくべきです。…などと言う私はビジネス書に侵されているのでしょうか? いろいろなところで触れられる本ではありますので、ネタとして知っておいて損はありません。

2011年11月14日月曜日

不要な本、Twitterで生き伸びる。

旅立つ愛読書の図

大学で1回、社会人で1回読んだ『坂の上の雲』。

8巻もあって場所をとるので、そろそろ処分しようか・・とTwitterで漏らしたところ、まさに今読みたい!という方が降臨されたので、その方にお譲りすることにしました。

因みにお会いしたことがない方です。現代的ですね。さすが某社の経営者に「ソーシャル坊ちゃん」と呼称されるだけある私です。(深くは追求しないでください)

自分が不要になったものであっても、今まさに必要としている方に、タイムリーに引き継げるのは良いですね。物の価値が生きたまま継承できるのです。



(※お写真、拝借させていただきました)
最後の1文を特に読んでいただきたい

今回の件で接触するまで知らなかったのですが、お譲りすることになった方は同い年で、業界も一緒でした。いつフォローし合ったのかも分かりませんが、不思議なご縁ですね。またどこかでお会いしたいものです。