10月 2011 | 不問日報-号外

2011年10月10日月曜日

今の生き方につながったMacとの日々

Steve Jobsが10月5日に亡くなってから、Apple Storeの前には連日献花が絶えないようです。上の写真は銀座店のもの(10月10日撮影)。メッセージやかじったリンゴも置いてありますね。
※SoftBankショップの前に献花している人もいたらしく、「そっちの社長はまだ生きてるからww」というツッコミをTwitter界隈で見かけましたヽ(´ー`)ノ

私が最初に訃報を知ったのはTwitterでした。朝、Twitterを見ると、驚きや落胆の言葉と共に訃報の事実が。AppleのサイトもJobsの写真を全面に出したビジュアルに切り替わっていて、なんとも言えない気持ちになりました。

亡くなった日以来、こんなにSteve Jobsを尊敬している人がいたんだな、と思うほど周囲の反応が大きく、それもまた驚きでした。それがApple Store前の献花に現れているように思います。


パソコンとの初めての出会い
今はウェブ制作会社に勤める身で、今年でもう7年目。元をたどると、小学校5年生くらいのときに学校でパソコンに触れたのが原点です。学校にあったのはNECのPC-98だったでしょうか。コマンドで動かすのがメインの機械でした。

そのあたりからパソコンに興味を持ち始めました。その空気を察したのか、もしくはもともと興味があったのか、父がパソコンの雑誌を買うようになり、私も分からないながらによく見ていました。中でも子ども心ながらに魅了されていたのがMac。小学校の卒業文集にもパソコンの絵を描きました。


Hello, Mac!
そうして、たしか中学1年になった頃と思いますが、父がついにMacを買いました。それがPowerBook 540c。実質、私が独占しておりましたが。




当時の定価で698,000円という驚愕のお値段。今ならMacBook Airが7台は買えます。重みや厚さも、3台分くらい。定価で買うことはなかったかもしれませんが、それにしても高価な買物には違いありません。中学生ごときの身分に、このような機械を与えてくれた両親には感謝しております。
(追記)※Facebook内でセレブ説が囁かれましたが、我が家は普通のサラリーマン家庭です。車を持たない家なので、車を買った!ぐらいの勢いです。きっと。


今の生き方につながったMacとの日々
自分のパソコンとしては、このPowerBook 540cが初めての相棒でした。

パソコン通信もインターネットもこのマシンから。
HTMLを初めて書いて、Netscapeで表示させたのもこのマシン。
初めてのホームページをつくって公開し、様々な発見や出会い、失敗、小遣い稼ぎを経験したのもこの1台のマシンからでした。(莫大な電話代請求で大目玉を食らったときは絶望的な気持ちになりました)
HTMLについて言うなら、tableの背景に画像が設定できるようになって、一人で「うおー」と興奮したのも良き思い出です。一部の方にしか通じないですね。すみません。

今も大して変わりませんが、よくも飽きずに触っていたなと思うほど、いじり倒していたように思います。当時はWindows95の時代であり、世間的にはそちらの方が注目の的でしたが、必然的に手元にあるMacを愛していた次第。当時Steve JobsはAppleにいなかったんですけどね。ただ、戻りつつある時期でした。

起動画面を見ると当時の記憶がよみがえります。懐かしい。


Connecting the dots.
そんなこんなで、気づけば中学生当時のMacとの出会いと体験が、今の仕事につながってきています。あのときMacが自分の目の前になかったら、またちょっと違った人生を歩んでいたんじゃないかな、と言えるくらいの存在でした。

Steve Jobsのスタンフォード大学でのスピーチは有名ですが、その中に"Connecting the dots"という話があります。
将来をあらかじめ見据えて、点と点をつなぎあわせることなどできません。できるのは、後からつなぎ合わせることだけです。だから、我々はいまやっていることがいずれ人生のどこかでつながって実を結ぶだろうと信じるしかない。(出展)「ハングリーであれ。愚か者であれ」 ジョブズ氏スピーチ全訳:日本経済新聞
Macとの出会いという点は、思いもよらず自分の今の仕事に結びつく点になっていました。今の仕事は決して楽ではない側面はありますが、やはり元は好きで没頭した経験があるから、失敗や挫折を経験しても、立ち直ることができているのかなと思います。

今の生き方につながる原体験を提供してくれたMacには感謝しています。
本当はもっとSteve Jobsの思想とか、そういうかっこいい側面から書いてみたかったのですが、自分にとっては出会ったときの存在自体が大きかったのです。

今までありがとう。
そして、これからもお世話になります。


このスピーチは何度も見ました。

「ワクワクをありがとう」のメッセージも

Apple Store 銀座にて 2011年10月10日(月)撮影